地盤の影響で傾いたお墓を耐震ボンド等で傾き直し。京都市東山区

こんにちは。京都市、亀岡市、宇治市、向日市、長岡京市、八幡市をはじめとした、京都南部にてご対応させていただいております、石材店かわむらの川村です。京都市東山区にて、お墓の傾き直しをさせていただきましたので、ご紹介いたします。

 

【京都市東山区　傾き直し工事】

 

ホームページをご覧になった方から、お電話でお問い合わせをいただきました。京都市東山区の墓地にお墓をお持ちで、お墓が傾いているので見てほしいという内容でした。

 

墓地の場所と詳しいお墓の場所を伺って、早速現地へ伺いました。このお写真では分かりにくいですが、お墓が全体的に後ろへ傾いています。

 

地盤が下がった影響で、お墓の後ろの台座部分の延べ石もずれてしまって、このように隙間ができています。横並びのお墓も全部傾いていました。お墓の後方が崖になっているので、もし倒れたりすると大変です。心配でご連絡をくださったお客様とは現地ではお会いできませんでしたので、こちらで状況を確認してご報告・改善策をご提案しました。

方法としては、新たに基礎を打つことも難しく、一番下からすべて一回解体して、応急処置をして組み直すことになりました。それでとりあえずは対応できますが、地盤自体が下がっているのでまた下がってくることがあるかもしれないということもお話をして、お見積りを差し上げて工事をお任せいただけることになりました。

 

工事が始まっています。事前にお客様でお経を上げていただいていたので、手を合わせてからご遺骨を一旦取り出し、早速工事に取り掛かりました。お墓の一番上の棹石、台座や花立などもすべて取り外しました。中央の開口部が納骨室です。

 

土台の石もきれいに取り外しました。組み直すので、壊さないようきれいに取り外していきます。あとは、一番傾きが大きい奥の壁石を残すのみです。

 

外柵の延べ石は、石と石が開かないよう、ボルトを設置する穴をあけます。

 

先程開けた穴にボルトを打ち込み、これで石と石をしっかりと固定する準備ができました。

 

後ろの壁石もしっかり接着できるよう、耐震ボンドを塗布しています。

 

据え直した後ろの壁石と側面の壁石を、耐震性のある墓石専用のボンドでしっかりと留めます。

 

先程ボルトを取り付けた壁石の上の延べ石兼四ツ石は、角部分にL字の金具を取り付けてしっかり固定します。これで、奥の延べ石のズレを防止します。

 

土台の据え直しが完成し、コンクリート製の新しい納骨棺を入れました。以前のものは古くなって強度もなくなっていたので、新しいものに交換しました。

 

納骨棺を据え終わって周りをコンクリートで固めました。草が生えにくくなるだけでなく、ガッチリ固めることで強度も上がります。

 

納骨室と土台の据え付けが終わり、お墓の据え直しに入ります。これはお墓の下台です。きれいに拭き上げて下から順に据え直していきます。

 

下台の上に上台、棹石と順に据え直し、香炉やお花立を設置したら完成です。

 

傾き直し工事完了です！　もともと設置されていた水塔婆立ても設置し直しました。

 

今回はお客様と直接お会いすることはできませんでしたが、工事のお写真をご郵送して、完了のご報告をさせていただきました。少しずつ傾いていったものだと思いますので、後ろの延べ石に隙間がなければもしかすると傾きに気付かれなかったかもしれません。地盤の影響なので周りのお墓も全部傾いているのですが、お客様のお墓だけがまっすぐなので、一般の方にしてみればこちらが傾いているように感じるかもしれないと事前にお話もしていましたが、お客様もご了承くださった上で作業をさせていただきました。なにより、ずれた延べ石が落下したりする前に対応できてよかったです。

今回は、お墓の傾き直しのご相談でした。ここ数年は台風や大雨なども頻発していますので、地盤にも影響があるのかもしれません。傾きの対処としては、まずは現地で原因を探り、ご希望やご予算に応じて、全て一旦取り外してから修復するのか、応急処置で対応するのかなど、工事の方法を考えます。ご自分で判断することが難しいケースもあると思います。まずは現地を確認して最適な方法をご提案いたしますので、安心してご相談ください。